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発酵飼料と出会い、売れる魚を育てる工夫を

 河内水産の育ててきた魚は、時代とともに変化してきました。父・勇孝はブリの稚魚である「もじゃこ」を獲るもじゃこ漁師。自分で獲って来たもじゃこを生簀で育てて出荷していたのが、河内水産の養殖の始まりです。創業時はブリ、その後はサバを育てた時期もありました。時代にあわせ値が付く魚を育てることで、価格の暴落や台風などの自然災害にも立ち向かい、養殖業を続けることができました。規模を拡大してヒラメも手がけるようになり、育てれば育てるほど売れた時代もありました。

 養殖業が盛んになると、養殖による海洋汚染等も問題になってきました。

 

 新しいことを考えて試すことが得意な勇孝が、土壌を改良するという菌に出会ったのはそんな時でした。

「環境を考え、菌の研究をしている大学教授の先生と縁があり、これは面白いと思い魚に与えてみたら、
環境にもいいし、魚も元気になるし、美味しくもなる。これからは環境のことを考えないといけないなと」

 少しでも海に負荷を与えない養殖をしたいと、15年前から菌を餌に混ぜるようになり、オリジナルの発酵飼料が誕生しました。農業では使われていた発酵飼料ですが、魚に菌を与えたのは河内水産が初めてでした。
2008年には、菌を培養する小さなプラントも導入し、建屋を作りました。発酵飼料作りが軌道に乗り、さらに大きなプラントを購入。環境への意識が今ほどはなかった13年前に、家族経営の規模でお金と手間のかかる、オリジナル発酵飼料の開発への取り組みは、かなり先進的なものでした。
先代から引き継いだ発酵飼料は、理系で大学院に進んだ伸浩がさらに改良を加え、河内水産の餌は今も進化しています。

 昭和60年に創業して以来、その時代にあった魚を育ててきました。現在はヒラメとカワハギの2魚種を中心に育てて、販売しています。カワハギは養殖の歴史が浅く、専用の飼料がなかったので、ヒラメ用のものに手を加えて河内水産の独自の餌を作って育てています。病気になった時のワクチンもないので、生産性を上げるためには、病気にかかりにくくすることを心がけています。

 

 養殖の仕事が終わった後、1日の3分の1は発酵飼料作りに費やす毎日です。飼料作りにこだわり続けるのは、カワハギが病気に強くなり、味が良くなるだけではありません。発酵飼料の中の微生物が、糞や餌の残滓を分解するので、海が汚れないのです。おまけに生簀の網も汚れが少なくなり、手入れも楽になりました。

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